この春、新しいライブエンターテインメントYOUPLAYが始動します。
YOUPLAYは、リアルタイム処理による映像と演劇が一体化した参加型イベントで、まるで物語の世界の登場人物になったかのようなインタラクティブな体験をしてもらいます。

太陽の塔などのプロジェクションマッピングを手掛ける映像会社のタケナカと、モーションセンサーなどの技術で世界の最先端をいく神戸大学塚本研究室の協力のもと、劇作家のウォーリー木下が作り出す物語が展開されます。
ここから始まる、次世代の新しい物語体験。ぜひPLAYください。


YOUPLAY
あなたが演じる舞台
魔法のほうきのように

そもそものはじまりは「演劇なんてごっこ遊びの延長なんだ」と思ったときです。
小さい頃、ほうきを使って空を飛ぶ真似をしたり、チャンバラごっこをしたり、先生の物まねをしたり、それらは全部、演技をすることのはじまりです。そこにないものを見たり、あたかも世界は変わったように、誰か別の人になってみたり、それを人はイマジネーションと呼びます。
子供というのはイマジネーションとリアリティの区別が曖昧なのかもしれません。
でも大人になってもたまにそういうことはしますよね。
ささいなことだけど、たとえば、横断歩道の白いところだけを歩いてみたり(まるで崖の上のように)、新しい服を着たら鏡の前でくるっと回ってみたり(まるでモデルのように)、見えない銃で撃たれたら死んだふりだってします(探偵ナイトスクープ調べでは大阪人はほとんど死んでくれるそうです)。

僕たちは夢想しながら生きています。大人も子供も。
おそらくそうすることは人間に植え付けられた一つのプログラムなのかもしれません。

そう考えたときに、演劇は俳優だけがやるもんなんじゃないんじゃないか、と思ったのです。
観客が演じる舞台があってもいいじゃないか、と。

それは小さい頃の「ごっこ遊び」の延長です。それを大人であるあなたが真剣にやります。
物語はあなたが演じることで進みます。そこではあなたが(正真正銘)主役であり、あなたの演じ方で世界は変わります。

なのでタイトルをYOUPLAYとしました。あなたが演じる。あなたが遊ぶ。
演劇のノウハウと21世紀のテクノロジーを使った新しい遊びが【YOUPLAY】です。
どうぞ楽しんで遊んでください。あっと驚くラストが待っていますよ。

ウォーリー木下(演出家・劇作家)