過去のHEP HALLのイベント情報です    

山田ジャパン
「盗聴少年」

大阪初上陸、「エロ」と「哲学」のコメディ。

いとうあさこを中心に、一癖も二癖もある個性的な出演者たちがコメディを繰り広げる山田ジャパンが大阪に登場!一見普通に見える主人公の少年、現代社会と少年が抱える心の闇を、テンポ感あふれるお芝居でエロ面白く斬り込んでいく!赤裸々だけどなんだか哲学的・・・?!主題歌を手がけるcuttこと前田一人さんの出演にも注目。

とあるマンションの一室。冷え切った両親の関係にうんざりしていた少年まなぶ(15)は、毎日毎日部屋で一人パソコンに向かい、インターネット掲示板やエロ動画を眺めていた…掲示板の汚い言葉は既に退屈でしかない。ワンクリックで手に入るエロ動画にも最初は興奮したが、どこかリアリティがない。まなぶはもう…色んな事に飽きている…勿論…この家族にも…
そんなある日、何気なく飛んだ怪しいサイトで、まなぶはある興味深いアイテムを見つける。
――盗聴器だ。
「興奮MAX!クリアな音声!会話のつつぬけ間違いなし!あなたも…人の裏
側を…身も蓋もない本当の声を聴いてみませんか?」

「ちゃんと挨拶も出来て、明るくて良い子でしたよ」
 
少年犯罪が起きた時、TVのワイドショーでインタビューを受けたご近所さんが、判を押したようにこう言っている映像をよく目にします。このような表面上の印象を取材するインタビューに、あまり意味を見出せません。インタビューを受ける側が、どういう訳か自分なりの一張羅で勝負をかけて話してる「本番感」には、もっと意味を見出せません…こんなに色んな事が見えにくくなった現代において、大切なのは表面上の印象ではないと思うのです。札付きの悪であったり、引きこもりであったりと、言わば目に見えて特殊な様子ではない普通の子供が、突然に思い切った行動に出てしまう。一見、社会性のある子供達が、部屋で一人になった途端に見せる闇…
 
そのような「見つけにくい闇」が本作品のテーマです。
 
主人公の少年の屈折を通して、家庭内のコミニケーション不足や子供のインターネットへの傾向による問題を描きつつ、基本的には盗聴という素材を使って「エロ」と「妄想」のコメディ要素で進んで行きます。盗聴する少年と、盗聴されるそれぞれの一室の事情…そして少年が盗聴によって聞く沢山の「本当の声」それを通して少年に起こる様々な「変化」を描いていく作品です。    

山田能龍 (作・演出)
【好きなもの50】山田能龍(山田ジャパン)
【好きなもの50】いとうあさこ(山田ジャパン)
 

[ Data ]
日時 2012.4.6(金)〜8(日)
4.6(金)19:30
4.7(土)15:00 / 19:00
4.8(日)13:00 / 17:00
料金 前売 3,500円 当日 3,800円[全席指定]
作・演出 山田能龍
出演 いとうあさこ 大野泰広 カワモト文明 ただのあさのぶ 羽鳥由記 松本渉 横内亜弓 若村勇介(以上、山田ジャパン) 前田一人 森一弥(エネルギー) 島根さだよし みょーちゃん(松竹芸能) 太田恭輔(ブラボーカンパニー) 藤原珠恵(劇団K助) 田畑亜弥(Dig-esT)
関連サイト 山田ジャパン
[ Profile ]
山田ジャパン
2008年6月、日本演出者協会主催の若手演出家コンクール2007優秀賞受賞メンバーを中心に『ゲーセン下ル』で旗揚げ。作者である山田自身の、「愛人の子供で認知が無かった」というマイノリティーな生い立ちを通して培われた独自の「不足感」を舞台上に展開する。独特のコメディー感と独特の哲学感で構築されたその世界観は、ある瞬間に誰もが抱く「不足感」と接触を持ち、独自性は普遍性へとダイナミックに昇華する。

[ Flyer ]
 

[ Script ]【台本一枚】

[ Movie ] ユナイト!「盗聴少年」詳細発表記念特別番組